2016年08月24日

|最終更新日 : 2016年10月09日|

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スポーツ

なぜ自店購入以外お断りの自転車屋があるのか

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街の自転車屋やスポーツバイクの専門店などでは自店購入車以外は取扱いお断りとしている販売店が存在しています。

私も自転車で走っている途中にパンクしてしまい近所にあった自転車屋にやっとの事で持ち込んだ時、「ウチはよそのはやっていないから」という驚愕の言葉を発せられ悲しい気持ちになったことがあります。
パンクで重い自転車を引きずりながら歩いている人を突き放すなんて鬼の所業だと思いました。

ただ、このような対応をとる自転車販売店は多くは無いものの依然として少なくありません。
パンクして、どんなに大変そうでも「ウチはよそのはやっていないから」の一言で片付けられてしまう自転車業界の悪しき慣習について調べてみました。

自店購入車以外を取り扱わない理由

自転車屋の立場からすると、何も意地悪をして対応しないわけではありません。
販売店には販売店なりの合理的な理由があるようです。

1.自店購入者で手一杯で余裕がない。
人気店、小規模店に多い理由で、結局マンパワーが足りないため、修理を受けたくても受けられない状況にある。
無理をして請け負ってしまえば自店購入者がおざなりになる可能性が発生するためリスクが高い。

ロードレーサーやマウンテンバイクなどのプロショップでは、数日がかりで対応するメンテナンス(全てをばらして組み立てるなど)もあり、暇そうに見えても意外と仕事は多いそうです。

2.取扱ブランドに制限がある。

代表的なブランドにTREKがありますが、認定されたプロショップ以外は取扱が認められていません。
不得手なブランドを安請負いをしてしまうと知識や部品調達に問題が出てくる恐れがあります。

3.自店舗以外は心証的にやりたくない。

どうせ修理だけなら一見で終わるので、固定客にならない仕事は請けたくない。
車体が一番利益が上がるのに、それを無しに修理を請け負う気にならない。
客が店を選ぶことができるように、店も客を選ぶことができる。

修理を断わられてなぜ腹が立つのかといえば、販売店側が3の理由で断わられたとお客が思い込んでしまうからでしょう。
しかし、実際には上記の1.2がほとんどで3の販売店はそう多くは無い印象です。

販売店側の立場からすると、困っている人を助けてあげたいが、その人を受け入れてしまうとそれ以外の人にも対応する必要が出てきてしまう。
そうなると、既存客に影響が出てしまうため、断わるなら全ての人を断わらざるを得なくなるという仕方の無い理屈のようです。

現在は減少傾向

ただ、現在では悪しき風潮は少なくなりつつあり、他店購入車にも対応している自転車販売店が増えてきました。

理由はいくつかありますが、

・インターネット通販で購入する人が増加。自転車屋で本体を購入する人が減少した。

インターネット通販で購入する人が増加し、自転車車体販売自体が芳しくないため、工賃でより利益をかさ上げしようとする販売店が増加してきています。
以前から修理は販売店のメイン収入源でしたが、車体が売れにくくなった現在、より工賃からの収益が重要になってきているようです。

・自店購入だけしか修理しない自転車屋は悪評が立ちやすく嫌われる傾向が強くなった。

また、「自店購入以外お断り」にした場合、良くない評判が周囲に拡がってしまい新規客が減少してしまうこともあるそうです。

仮にパンク修理を断わろうものなら、すぐに悪評がたちまわり、悪い口コミとなってインターネット上で拡散していきます。

ほとんどの人が購入時には販売店の評判を検索する時代ですから、風評対策を万全にしておかないと一気に経営が傾きかねません。

特に高級自転車の購入者であればあるほどショップとの付き合いが密になる傾向があり、購入店の評判を重視するケースが多いようです。
本来であればそのような顧客が欲しい販売店ですが、「安い客」を切った結果、本当に来てもらいたい客層を取り逃がしてしまう結果になってしまうのです。
※子供などの「安い客」が成長するにつれて高級自転車志向に転じるケースも多い。

プロショップやスポーツバイク専門店では既存客とのつながりをより重視していましたが、上記の様な理由から、現在では「他店購入もOK」といった看板を店先に掲げている販売店が増加傾向にあります。

販売店側に問題はないが‥

「自店購入以外お断り」にする販売店側の理屈は合理的なもので、何ら問題はなく、営利企業である以上、経営方針にそぐわないものを排除することは当然のことといえます。
客が販売店を選べるように、販売店側も客を選ぶことに何の矛盾点もありません。

ただ、目の前の困っている人を冷たく突き放すような対応は、自転車文化自体の縮小につながり、最終的には自身の首を絞める結果になるのではないかと思われます。

「他店購入も修理します。ただし、自店購入が最優先となります。」

ぐらいの文言がベストなのかもしれません。

 

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